「全国和菓子協会」認定
全国和菓子協会の開催する「選・和菓子職」。花ごろも店主 大澤忍は、第一回、川崎市民で初の認定を受けました。
その他、和菓子研究団体での上生菓子コンテストで、3年連続最優秀賞に選ばれました。
「和菓子をもっと身近に」をモットーに、あまりなじみのない方でも楽しんでもらえるような上生菓子も作っています。
邪道と言われるようなものもありますが、それを取っ掛かりに日常的に和菓子店に足を運んでいただけるようになればよいなと思っています。
季節の上生菓子へ
ギャラリー内の上生菓子は、過去に制作したものです。ご注文いただいてもお作りできない場合があります。用語解説1 煉切・錦玉・鹿の子豆・求肥・黄身時雨・雪平
煉切(ねりきり)
白あんに求肥(ぎゅうひ)を練りこんだものです。
花ごろもでは、大和芋も練りこんで風味を良くしています。
食紅などを使って、着色して使います。
求肥が入っているため、伸びがよく粘りがあり、ヘラなどの細工がきれいにできます。
上生菓子と言えば煉切という人も多いのではないでしょうか。
錦玉(きんぎょく)
溶かした寒天に砂糖を入れて煮詰めたものです。
あんみつなどの寒天は白く濁っていますが、砂糖が入ることにより透明度が増しています。
流し固めて、中に葉っぱなどを浮かべたりする他に、鹿の子豆などにかけて表面のコーティングをしたりします。
見た目に涼しさを感じるため、夏になると錦玉を使ったデザインがよく作られます。
鹿の子豆(かのこまめ)
豆を煮崩さないようにじっくり煮て、砂糖蜜に漬けたものです。
あん玉の周りにたくさん付けたり、一粒だけ使ってワンポイントにしたりと使い方は色々です。
小豆の他に、白小豆、青えんどう、虎豆など様々です。
栗の場合は「栗鹿の子」ですね。
求肥(ぎゅうひ)
白玉団子に砂糖を入れて火にかけて練ったものです。
白玉粉を茹でたり、蒸したりと製法はいくつかありますが、最終的には同じものができあがります。
流し固めて短冊切りにして使ったり、あんこを包んでおまんじゅうにしたりする使い方に分かれます。
少し透明感があり、色のついたあんこを包んだ場合は、あんこの色がやさしくぼけて見えます。
黄味時雨(きみしぐれ)
よく水分を飛ばしたあんこに、卵黄、上新粉、膨張剤を入れて蒸したものです。
卵黄が入るので、生地は黄色です。
小豆のこしあんで作った場合は、灰色っぽくなります。
蒸すと少し膨らんで表面にひびが入ります。
そのヒビをデザインに生かします。
雪平(せっぺい)
上記の求肥に白あん、泡立てた卵白(メレンゲ)を入れて練ったものです。
メレンゲが入るため、とてもきれいな白色になります。
弾力があるため煉切のような細かい細工は不向きですが、布巾絞りをしたり木型で型打ちしたりします。
あんこを包むほかに、平らに伸ばしたりします。
用語解説2 羊羹・淡雪・みぞれ羹・東雲羹・吉野羹・上南羹
羊羹(ようかん)
溶かした寒天に砂糖やあんこを入れて、火にかけて練ったもの。
銀色の筒に入っていて、切って食べるものと基本的には同じです。
枠に流し固めたり、薄く流し固めて抜き型で抜いたり、コーティングに使ったりと色々な使い方ができます。
きざみ栗や鹿の子豆を混ぜ込んだり、応用範囲の広い素材です。
淡雪(あわゆき)
煮詰めた錦玉に泡立てた卵白(メレンゲ)を混ぜ込んだものです。
卵白が入るので、とても白くなります。
薄く流して抜き型で抜いたり、枠に流したり色々な使い方ができます。
ふわふわとして白い見た目から、雪や綿雲などを連想させます。
霙羹(みぞれかん)
道明寺羹です。
煮詰めた錦玉に、道明寺粉を入れて流し固めたものです。
道明寺粉がみぞれのように見えることから、霙羹と呼ばれます。
吉野羹(よしのかん)
煮詰めた錦玉に葛粉を入れて固めたものです。
錦玉のすっきりとした透明感とは違い、少し半透明のやさしい感じになります。
奈良県の吉野地方が葛で有名なことから、吉野羹と呼ばれています。
東雲羹(しののめかん)
錦玉に泡立てた卵白(メレンゲ)が入ると「淡雪」ですが、こちらは羊羹にメレンゲが入っています。
卵白が入るため、羊羹の色より少し白っぽくなります。
型抜きしたり、枠に流したりします。
「とううんかん」と読んではいけません(笑)
上南羹(じょうなんかん)
錦玉を煮詰めて、上南粉を入れて混ぜたものです。
上南粉はなかなか溶けないので、白い粒子がそのまま見えます。
食感はもちもちしたような感じです。
用語解説3 村雨・浮島・薯蕷饅頭・こなし・金団・外郎
村雨(むらさめ)
よく水分を飛ばしたあんこに、米の粉を混ぜて蒸したものです。
そぼろ状にしたものを押し固めて蒸します。
見た目はゴツゴツしていますが、食べるとほろほろとやさしく溶けていきます。
薄く蒸して渦巻き状にしたり、羊羹と流し合わせたりします。
浮島(うきしま)
あんこに泡立てた卵や小麦粉・餅粉などを混ぜて蒸したものです。蒸しケーキのようです。
洋菓子のスポンジケーキほど膨らみませんが、しっとりとしています。
羊羹と流し合わせたりするのが、よく見かける使い方です。
薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう)
大和芋やつくね芋などに砂糖と米の粉を混ぜて、お饅頭にしたものです。
とても白くきれいに蒸れあがります。
小麦饅頭・黒糖饅頭・地酒饅頭などは上生菓子の素材として認められず、お饅頭の中で唯一薯蕷饅頭だけが上生菓子として使うことのできる素材です。
芋の粘り具合などもあり、とても難しい生地です。
こなし(こなし)
あんこに小麦粉を混ぜ、蒸したものです。
関東では煉切、関西ではこなしがよく使われる素材です。
ヘラで筋を入れたりして細工します。
煉切よりも少し弾力があります。
金団(きんとん)
和菓子では、あんこにそぼろ状の素材をくっつけたものを「きんとん」と呼んでいます。
上生菓子では、きんとんあんという、柔らかく固まった羊羹のような素材や、煉切をそぼろ状にしているものが多いです。
あんこには、箸を使ってくっつけていきます。
そぼろをつぶさないように作るには技術が必要です。
外郎(ういろう)
うるち米ともち米の粉、砂糖を蒸したものです。
上生菓子以外でも、棹状で売られていたり、小豆を乗せて水無月などになったりしています。
上生菓子の場合は、あんこを包んだり、伸ばして平らにして使ったりします。
片栗粉をまぶすと、優しい見た目になり、最後に軽く蒸すと、つやつやした見た目になります。
